小脳は後頭部でも下部にあり、後頭葉と呼ばれる大脳の下にあります。
小脳はとても神経細胞が多く、大脳程大きな脳の10倍程度有り、表面積も小さいながら緻密で大脳の45%もあります。
このような小脳は、人のあらゆる運動をパターン化してスムーズに行わせるだけでなく、大脳と連絡を取り合いながら、大脳の思考を補うなどしながら、身体と心のバランスを全体的にコントロールしています。
太極拳などの動きは、この小脳にフィードバック的な刺激を与え、脳の中の状態を改善します。
心身がリラックスし、その影響の相互作用で、とても気持ちの良い套路などができるわけです。
小脳はとても古い脳であり、過当な生物にも有る脳ですから、最も根幹的な動きを左右します。根幹的な身体の均衡などは小脳が司り、太極拳のバランスが整った動きは、小脳にとても良い影響を与えると共に、思考などの働きも助けることから、心理的にバランスが取れて、気づきや理解による安心を得ることができると考えられています。
武道などの意識的な動きは、この小脳が大きな役割をしましますから、この部分の清浄化はとても大切でもあり、正しい武道により、小脳も根本的な健康を保つことができます。
ですから、武道は精神鍛練と肉体単練を兼ねるということは、武当派の太極拳の世界では当然のことなのです。